吉田工場長の部屋
(月刊ジャーマンカーズ2004年9月号掲載)


ん?タイヤが変だぞ?

みなさんこんにちは。

先日、我が家のテレビが突然ブラックアウトする現象に見舞われてしまいまして、10秒ほど放置しておくと勝手に復帰するんですが、なにしろ8年ほど前に買ったテレビですからそろそろ何かあっても不思議ではないなぁ・・・と電気屋さんにテレビを物色しに行ったわけですが、びっくりな事にみんなぺらぺらのフラット画面にさんじゅうまんえんという価格!

ま、安いんでしょうけど高いですよ。ブラウン管はないのかブラウン管わ。あったあった、ん?なんぢゃ?「ちじょーでじたるほーそーたいおう」。あぁ、地デジね。だってうちの地域はまだ視聴できないし興味ないし要らんですよ、大体地デジ対応ってだけで20万円ってどーよ?はいはいHD放送(ハイビジョンですね)で高画質だってんでしょ。おまけにアナログ放送は2011年7月で打ち切りってんでしょ!いいですそん時になったら考えますと、結局何も買わずに出てきましたが(笑)

よく考えてみるとカーナビのTV機能ってどうなっちゃうんでしょうね?今のところHD放送に対応したカーナビの類はないようですし、デジタル放送って受信感度が落ちると何も映らない気がします。車でTVを見たことのある人なら分かると思うんですが、走り出すと結構画像って荒れますよね?あんな状態でも一応見ることが出来るのはアナログ放送だからではないかなと。地上アナログ放送が打ち切られると車でもデジタル放送を受信せざるを得ないと思うと、そろそろ何か出てきてもおかしくないと思うんですが・・・

もっともアナログ放送がなくなるその頃には映像を楽しむ方法が大きく変わってしまうかもしれませんね。家庭用ビデオデッキにメモリーカードを挿して、記録したドラマをカーナビのメモリースロットに挿して再生、そんな時代が来るかもしれません。アメリカ仕様のBMWはAppleのiPodがつながるそうですから、音楽や映像は丸ごと持ち歩いて好きなときに好きなだけ、という時代はもう目の前かも。思えば自家用車は好きなときに好きなところへ、という発想から成り立っていますから、当然といえば当然の流れかな?

さて今回は宍戸君の車をエサにステアリングの異音について見てみましょうか。

宍戸君の320iはここんとこハンドルを切ると「きぃーこーきーこー」と、ペダルカーかキミわ!とツッコミを入れたくなるような異音に悩まされていると聞き、ちょっといたずらしてみました。だいたいハンドルで音を出すのはエアバッグの配線をまとめているスパイラルリングに決まっています。試しに外してみましょう(写真1)

まずハンドルからエアバッグを外して(写真2)
ハンドル自体も外します(写真3)
そしてスパイラルリングをハンドルから外して(写真4)
ハンドルだけをまた装着して(写真5)これで異音が消えれば・・・あれえ?消えないですね。う〜ん簡単に直ると思ったんですが、仕方がありません、ここはワタクシも腹をくくってステアリングシャフトを分解してみようではありませんか。
まずはコラムスイッチを外して(写真6)
ステアリングロックを留めているボルトをひっぱたいて緩めます(写真7)
なぜひっぱたいて緩めるかというと、盗難防止の為にここのボルトは締め付けて先っぽを折ってしまう「シェアオフボルト」というのを使っているからです(写真8)
無事緩んだらステアリングロックを外して(写真9)
丸裸になったシャフトを(写真10)
外側からつないでいるユニバーサルジョイントを外します(写真11)
引っこ抜けばステアリングシャフトが外れました(写真12)
分解してみると(写真13)

先端のほうにベアリングが見えます(写真14)

外して見ると、見事にさび付いておりました(写真15)異音の原因はこれだったんですね。ベアリングを交換して作業は終了です。

実は今までどうして右ハンドルのE36だけがきこきこ異音を発生してしまうのか不思議だったんですが、右ハンドルのBMWってステアリングシャフトがエグゾーストパイプの真下にあるもんだから熱負荷が大きいんでしょうね。あんなちっこい部品のためにやれやれな大作業となってしまいました。思い切って分解してみると原因ってあっさり見つかってしまうもんですね。うちのテレビもいっぺん分解してやろうかな?何か危なそうだなぁ、やっぱり餅は餅屋ですかね。

それじゃ、また。

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