吉田工場長の部屋
(月刊ジャーマンカーズ2005年2月号掲載)


ん?タイヤが変だぞ?
みなさんこんにちは

最近歳とったせいかカタカナ文字にビミョーな拒絶反応を起こすようになってしまいました。えっ?いつもカタカナ文字連発してるぢゃんって?そりゃあ自動車の技術用語だったり部品名だったりしてカタカナの方が通りがいい名前だったり、そもそも諸外国の言葉で日本語に翻訳できないものだったりするんですってば。エンジンオイルフィルターをいちいち機関潤滑油ろ過装置なんていってられませんし、ディファレンシャルギアに使われているハイポイドギアなんて、もう該当する日本語がありません。

まぁそうですね、私的には、自動車用ガソリンエンジンにおいてV型6気筒エンジンは本来120°のバンク角をなすべきだがクランクを60°オフセットする事でイーブンファイヤリングを実現している、なんてのはぜんぜんOK、120ギガバイトのハードディスク4台で4ストライプセットのRAIDアレイを構築、なんてのもまだまだ大丈夫、デジタルハイビジョンの映像ビットレートはDVDの最大保証ビットレート9,2メガを大きく上回る17〜24メガを誇る、う〜んまだまだいける、ユビキタス時代を見据えたモバイルテクノロジー、ううっ辛くなってきた、セレブおススメのコスメ、ハイっわかりませーん。セレブって何よセレブって、昔流行った顔洗うとき使うアレか?

さて横文字疲れにどっぷり漬かったあとはいつも通り(何食わぬ顔で)故障診断レポートと参りましょうか。

さて問題です(写真1)これは何でしょう?羽ですね、いったい何の羽でしょう?

ヒントは(写真2)さーこれはなんでしょうねー。
正解はバラバラになってしまったウォーターポンプでした(写真3)久々に見た惨状に思わずカメラが激写(いや実際は担当カメラマン様が撮影したんですが)してしまいました。
長期連続使用にネを上げてしまったウォーターポンプは遂にシャフトのベアリングはバラバラになってしまい(写真4)
センターを失ったラジエターファンは無残にも粉砕(写真5)してしまい、
その破片を直撃されてしまったのがご覧のラジエター(写真6)くっきりファンの跡が残っているの、お解かりいただけますか?
実はこの車、正真正銘本物のM5なのですが(写真7)
M5ゆえ当然ついているオイルクーラーが何とラジエターの真下に御座いまして(写真8)ラジエターを直撃したファンカップリングは何とその後脱落してしまい、危うくオイルクーラーを傷つける所だったんですね。
ラジエターを交換する際、単体で外傷をチェックしてみたんですが、どうやら無事だったようです(写真9)
あんな状態だとウォーターポンプが装着されるエンジン本体が心配になってきますが(写真10)どうやらこちらは大丈夫のようですね。
このウォーターポンプ、エンジン本体が535iのM30ベースとあってか、本体の形状はほとんどM30のエンジンにそっくりですね(写真11)Mのエンジンは何もかも特別な感じがしちゃうんですが、ここらへんはノーマルなM30と耐久性が変わらないようで、やはり早めの交換が望まれる所です。
ウォーターポンプのダメージは結構被害が大きく、エンジンのウォーターラインに金属粉を大量にばら撒いてしまい(写真12)
サブタンクにまで溜まってしまうため(写真13)修理には結構な手間と時間がかかります。
それでなくともたかがウォーターポンプトラブルごときにこれだけのパーツを(写真14)使わなくてはいけませんから、そうならないためにも水周りは「壊れる前に交換を」ですね。
実はこの車、ほかにもエンジン本体の油漏れに加えてブレーキマスターシリンダーもダメージを蒙っていて(写真15)総額でかなりの出費になってしまいそうなんですが、よく見てみるとどれもが「ゴム部品の劣化」による損傷という共通点をもっています。ウォーターポンプの破損にしてもゴムシールの劣化によるベアリングの損傷、という見方も出来るわけで、ゴム部品が硬化する冬場はこうしたトラブルを誘発する引き金になりえますからオーバーヒートは夏場だけとは限らず、冬場でも起こりうるものなので注意が必要です。

でもって我が家の女房殿にセレブってなんじゃい!セレブおススメのコスメってなんぢゃいって問いただしたところ、サラジェシカパーカーあたりが「これオススメよ」っていうのがセレブお勧めのコスメなんだとよ。余計わからんワイ。サラジェシカパーカーって誰よ。え?Sex&TheCityだって?みてねぇよ。あぁ、こうやって時代に取り残されてゆくのねん。

それじゃまた。

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