皆さん、こんにちは。

　今回は、アーシングについてです。皆さんもご存知の通りアーシングは自動車に帯電している電気をスムーズにバッテリーに戻す事を目的としています。これによりバッテリーに対する負荷を和らげ自動車の本来持つ性能を出しやすくでき、バッテリーの延命にもつながる。原理的には理解できますね。

要は「プラスの出る量」と「マイナスに帰ってくる量」は同じなのだから「入口」と｢出口｣を同じ大きさにすれば抵抗が無いでしょって事ですね。正直、自動車のアースというと電装品（点火系統や燃料系統なんかも含みます。）の方に目が行ってしまいアースは「ボディに落とす」というイメージがプロのメカニックであっても強かったと思います。

しかしこの考えの凄いところは「ボディ」＝｢アース｣と言う考えから「ボディ」から「アース（バッテリーのマイナス）」をスムーズにすると言う考え方に変えています。まさに「コロンブスの卵」的発想だったのです。

「つたえファクトリー」では当時この商品の実験を行ってはいなかったのですが、「燃費が向上」「パワーアップ」と言う意見を色々なところから聞き技術職として試しておこうという事になり2007年秋から実験開始。

まずE-36、325、94モデルでのアーシング効果を確かめました。こちらではヘッドカバーを含む18箇所にアースポイントを設置（その内、ノーマルとの入れ替えが4箇所）全てをボディ側のアースポイントに取り付けアースポイントからバッテリーのアースも増設しました。結果はなんと「加速力向上（しかも体感できる位）、燃費も0.3〜0.5ｋｍ伸びていました」ここからの実験は検証しながら必要なアースポイントと必要ないアースポイントを見つける事になりました。最終的に最低限必要と思われるアースポイントを割り出し、テスターで計り確認をして実験は終了。

このデータを元に今回のE-30のアーシングを行っていきます。

まずBMWの車輌に元々装着されているアースを太さにあわせて入れ替えます。（細すぎるヘッドカバーの部分などは太くします。）これは、既存のアースを基本として考え「オリジナル」の集中アースを利用して補強と増設をする為です。

次に、補記類の帯電してしまいそうな場所（ここは以前の実験データを基準にします）にアースポイントを増設します。

そして試運転をし加速力のテストをします。試運転後、増設したアースをテスターで確認をして必要なければ取り外します。

結果的には、燃費は向上！約1ｋｍ伸びています。ですが加速力（フィーリング）の面はあまり変化がありませんでした。既にハイコンプ（高圧縮）に改造してあるためかもしれませんね。ちょっとばかし歯がゆい結果になりましたが、燃費向上には効果があることは確かです。ガソリンも高くなっていますから皆さんも是非、取り付けてみてください。

では今月はこの辺で、また来月お会いしましょう。

番外編、「つたえ工房のちっちゃい挑戦」

今回は、E-46のKYBショックアブソーバーを試したいと思います。

国内では「カヤバ」の通称名で「SRスペシャル」などの国産車用の商品が有名ですよね　

「KYB」さんとは、姉妹店のMドリーム有限会社にて国産車販売を行っていた際に車高調整式ショックの販売協力店として取引させてもらったのが最初でした。

その紹介の際に実は外国車用のショックも現地で開発、販売をしていて現在日本でも「修正用のショック」も販売しているとの事。これは試さない訳には行かないでしょう。

この車を選択したのは訳があります。自社で販売、又は修理を行ったE-46Mスポーツのオーナーの何人かから足回りが硬く家族で出かける際に不満が出ていることが多かったのです。形や装備はやはりノーマルよりMスポーツの方が俄然良いのですが家族持ちにとってはチョットハードな足回りのようです。

今回は作業工程を抜きにして実際の作業と結果について書いておきますね。取り付けたのはノーマルタイプのリペア用ショックアブソーバー、これはMスポーツ用のショックでは無いのですが、Mスポーツのスタイルを保つためにサスペンション（バネ）をそのままにして、このショックで乗り心地も良くしてしまおうと言うのが狙いで行いました。

結果としては、Mスポーツのサスペンション（バネ）でありながら少しマイルド感が増しているように思います。考えていたよりは少し硬くノーマルよりは柔らかい感覚ですね。

走り的には満足できると思います。ロールも、そこそこですし硬すぎない分、粘りがあります。

待ち乗り重視の方にはお勧めですよ。

ちなみに、この車輌は当店展示場にて試乗が可能ですのでぜひ試乗してみてください。

（7シリーズもありますよ）

では皆さんまた来月。